着物関連の本の中では、かなり重要な位置付けの本。繰り返し血と肉となるまで読みたい本。(神や古事記からの流れなど難しかった部分もあるので。)

沢山紹介したい内容はありますが、最もハッとさせられた部分、著者もこの本の中で繰り返し述べていますが、「結ぶ」という行為に関して。

結ぶことは、神事でありまさに日本人が着物を着るにあたり一つ一つ身体の中心を紐と帯で結んで行くことの精神性。確かに、水引やしめ縄などに見るように、日本人の神事や文化的習慣と、「結ぶ」は切り離せない。

改めて、着付けをする時も、自分で着る時もある種の神聖さを感じるのだなと。現代の人も自装の際は、お太鼓も出来たら作り帯ではなく結び上げて欲しい。着物は作法ではなく毎日着ていた生活に根ざしたものであるけれど、結びあげる事を通して向き合える精神性が確かにある。この本に出会う前に、私自身は意識してなかったけど実感としてあった。だから、着物を着る、着付ける行為があれだけ気持ちがいいものなのですね。

これ以外にも発見だらけの凄い本。

寺井美奈子著「ひとつの日本文化論」

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